今年も富士市の塾「いろどり」では、夏期講習会を行います。

私は例年、英語の授業を担当することが多いのですが、そこで特に気を付けていることがあります。

それは「基本の定着」です。

基本は非常に大切

どの科目でも言えることなのですが、基本は非常に大切です。

基本ができていない状態で学習を進めていくということは、土台がない建物を作っているようなものです。

とりあえず、どんどん積み上げることはできるのですが、学年が進むにつれ頭の中がゴチャゴチャになってしまう恐れがあります。

極端ですが、小学校2年生で勉強する掛け算。数学の基本ですよね。これを中途半端な状態で中学生、高校生の学習を進めていっても結果は目に見えますよね。

このように基本がしっかりと定着していないと、なかなかレベルをアップさせることができません。

このようなこともあり、特に夏期講習会では、まず英語の基本から取り組みます。

例えば、「私が学生です。」とい英文を作ってみましょう。

すると、大抵2つの答えが出ます。

I am student.

I am a student.

この2つです。

正解は「I am a student.」ですね。「student」つまり「学生」は一人二人と数えられます。そのため冠詞である「a」を使う必要があります。これは中学1年の初期に習い非常に基本的なことなのですが、ここから定着していない生徒は案外います。

たかが「a」1つをつけ忘れただけでしょ?

そういう生徒も中にはいるのですが、そのたかが「a」1つで、減点、もしくは不正解になるのです。

もったいないですよね。

ちなみに「a」は結構大事です。とくに英語で会話をするとよく分かります。

I like dog.
I like a dog.

先ほどの例で言うと、「I like a dog.」が正解となります。「私は犬が好きです。」という意味ですよね。

ところが「I like dog.」でも通じることは通じます。ただし恐らくこれをネイティブの人に向かっていったら、かなり驚かれると思います。なぜなら意味が「私は犬を食べるのが好き」といったニュアンスになってしまうためです。

こういったことからも、「a」は結構大事なのです。

英語は「公式」を覚えよう

次に、英語においては文法を覚える必要があります。私は「公式」といった言い方を良くします。

例えば「現在進行形は何を使う?」と聞くと「ing」と答える生徒がいます。でも本当に「ing」を使うだけでしょうか?

例えば、「あなたはテニスをします。」「あなたはテニスをしています。」という文章を見てみます。

「あなたはテニスをします。」

You play tennis.

英語の基本は「主語」「動詞」ですので、主語が「You」であり動詞が「play」となるわけです。

では現在進行形にしてみます。

「あなたはテニスをしています。」

You are playing tennis.

こうなります。ここで「be動詞」が出てくるわけです。

もし、現在進行形を「ing」と覚えていると以下のような文章になってしまうのです。

You playing tennis.

これは間違いですね。

ということもあり、私は現在進行形の公式を以下のように教えます。

「be動詞」「動詞」「ing」

「be動詞」「動詞」「ing」を必ずすべて使うのです。1つ欠けてもいけません。

もう一度言います。現在進行形は「ing」ではありません。「be動詞」「動詞」「ing」です。

このように英語にはいくつかの公式が存在します。これらを1つずつ覚えることで、しっかりとした土台が作られていきます。それにより少しずつでも英語を理解できるようになってくると思います。

話は戻りまして、夏期講習会ではまず基礎を徹底的に身に付けてもらうような取り組みをしていきたいと考えています。

ワタナベ