前回「a」について少しお話ししました。

たった一文字なのですが案外重要であると。

今回はもう少し掘り下げたいと思います。とはいっても、高校入試レベル程度です。

実は結構違った意味を持っている「a」と「the」

まず「a」は「冠詞」です。同じように「an」「the」が冠詞です。

良く授業で生徒に聞かれるのは「a」「the」の違いです。

正直なところ、この違いを定期テストで出題されることはありません。

数えられる名詞の前には「a」。世の中に1つしかないものだったり楽器の前には「the」程度で中学レベルではOKです。

ただし、「a」「the」の違いを疑問に思う生徒はやはりいます。

「a」「the」を分かりやすく言うと、「特定していないのか特定しているのか」という違いです。

分かりにくいかもしれませんね。

決定しているのか、それとも決定していないのか

例を挙げてみます。

恐らく中学では「私は公園に行きます。」という英語は「I go to the park.」と教えていると思います。なので、何の疑問も持たずに「the」を使う生徒は多いです。

ところが「I go to a park.」でも「私は公園に行きます。」という意味になり、正解と言えば正解です。

では何が違うのか。ここが今回のポイントです。

「I go to the park.」の場合は、「公園に行こうとは思っているんだけど、どの公園かは定まっていない場合」です。

違った説明の仕方だと以下のような感じです。

「I go to the park.」

ちょっとさぁ、いつも行っている公園に行ってくるよ。あの公園だよ、あの公園。

「I go to a park.」

ちょっと公園に行ってくるよ。別にどの公園に行くかは決めていないんだけど、取りあえずどこかの公園に行くよ。

余計な言葉が相当入っていますが、このくらいの違いがあります。

ライト(光)のイメージ

もう一つ例を挙げてみます。

「a」の場合は、光が全体を照らしている感じです。
「the」の場合は、スポットライトで1点を集中して照らしている感じです。

つまり、「This is a pen.」と「This is the pen.」の場合で説明してみると以下のような感じです。

「This is a pen.」なら「これはペンです。」・・・ぼーっとした感じで。

「This is the pen.」なら「これこれ、これがまさしくペンなんだよ。」・・・それだよ!それそれ!と気合の入った感じで。

あくまでも例です・・・。

最後にもう一度。

「a」「不特定なイメージ」であり「the」「特定のイメージ」です。

ワタナベ