夏休み。皆さんどのくらい勉強をしたでしょうか?
目一杯勉強した。まぁまぁ。全然・・・。
色々な答えが返ってくることでしょう。
注目してもらいたいこと。それは「目一杯勉強した」という生徒がいるという現実です。
あまり実感として感じられない生徒が多いのですが、高校受験において、同級生は全員いわばライバルです。
そのため、「目一杯勉強した」という生徒ももちろんライバルですし、その生徒を学力的に抜くためには、その生徒より学力を高める必要があります。
勉強は「量」だけが重要ではないので、正しい表現ではないかもしれませんが、今回は分かりやすく「量」を例としてお話ししたいと思います。
勉強を「量」で考えてみる
夏休みが30日間だったとしましょう。
A君は毎日3時間、合計90時間勉強したとします。B君は毎日1時間、合計30時間勉強したとします。
既にこの2人の間には60時間の勉強量の差が生まれてしまっています。A君の方が60時間分、先に進んでいるのです。
その後、焦ったB君は1日の勉強量を3時間に増やしたとします。A君はその後も同じように毎日3時間勉強したとします。
お分かりの通り、同じ勉強時間では、60時間分先に進んでいるA君にB君が追い付くことはできません。
追いつくためには、A君よりも長い時間勉強をする必要があるのです。
ここまでが勉強を「量」で考えた場合の話です。
次に「質」を混ぜながら考えてみます。
勉強を「質」で考えてみる
B君は一気に60時間の勉強の差を埋めるために、短期集中で一気に勉強時間を増やすとします。まるで一夜漬けのように。
そして、時間数的にはA君に追いついたとしましょう。
では、受験で高い点数を取れるのはいったいどちらか。
それはA君です。
これは教育系の仕事をしている人間であれば誰もが分かっていることだとは思うのですが、このあたりのことを理解していない生徒は多いです。
記憶というのは、ものすごく脆いものです。「エビングハウスの忘却曲線」というものがあります。ドイツの心理学者であるヘルマン・エビングハウスが実験し、それをグラフ化したものです。
それによると、人間の記憶は20分後には42%忘れているとされています。1日経つと74%忘れるとされています。
つまり、英単語を10個覚えたとします。1日経つと覚えている単語は3個ほどだということです。
一夜漬けで10時間勉強したとしましょう。1日経つと前の日に10時間勉強した内容は3時間の意味しか持たないということになります。(無理やりなたとえですが・・・)
では、どうしたら忘れなくなるのか。それは記憶が薄れてきた1日後、2日後辺りに、再び同じ学習をすることです。定期的に復習をすることで記憶は定着していくと実験結果として証明しています。
このことからも、A君が受験で高い点数を取るということが分かるかと思います。
つまり、「エビングハウスの忘却曲線」を上手く利用すれば、効率よく学習をすることができるのです。
ちなみにこの方法を利用した単語の覚え方は、以前私が投稿した「みんなが悩む!?英単語の覚え方 おススメする3つの単語習得方法」で紹介している「反復型」です。
もし今までの勉強法で上手く成績が伸びていないと感じているのであれば、是非一度試してみると良いでしょう。
ワタナベ